2026.08.24(Mon) がんじゅ
「人と話すのが苦手…」そんな方へ| 尼崎市の 生活訓練 「がんじゅ」で行うSST(ソーシャルスキルトレーニング)とは?
「人と話すのが苦手…」そんな方へ| 生活訓練 で行うSST(ソーシャルスキルトレーニング)とは?
「人と話すのが苦手です」
「相手にどう思われるか気になってしまいます」
「断りたいのに、うまく断れません」
「人間関係で疲れてしまいます」
精神障害や発達障害のある方から、このような悩みを聞くことがあります。
人との関わりは、私たちの生活の中で避けて通ることが難しいものです。
家族、友人、職場、病院、支援機関など、さまざまな場面で人と関わる必要があります。
だからこそ、「人と関わるのが苦手」という悩みは、生活そのものの困りごとにつながることがあります。
そこで今回は、 生活訓練 で行っているプログラムの一つ、SST(ソーシャルスキルトレーニング)についてご紹介します。
SST(ソーシャルスキルトレーニング)って何?
SSTは、Social Skills Trainingの略で、日本語では「社会生活技能訓練」などと呼ばれています。
簡単にいうと、
「人と関わるときに必要になるスキルを、実際の場面を想定しながら練習する」
ための方法です。
「コミュニケーションが苦手だから、もっと話せるようにならなければいけない」
というものではありません。
自分の気持ちや考えを相手に伝えたり、相手の話を聞いたり、困ったときに相談したりする方法を、一緒に考えていきます。
例えば、こんな場面を練習します
日常生活では、ちょっとしたコミュニケーションが必要になる場面がたくさんあります。
- 人にお願いをする
- 何かを断る
- 分からないことを質問する
- 困っていることを相談する
- 相手の話を聞く
- 自分の意見を伝える
- 苦手な相手との距離を考える
例えば、
「頼まれたけれど、今日はできない」
という場面。
「できません」とだけ伝えるのか、
「今日は難しいので、明日ならできます」
と伝えるのか。
どちらが自分にとって言いやすいのか、相手にはどう伝わるのかを一緒に考えます。
「正しいコミュニケーション」を覚えることが目的ではありません
SSTという言葉を聞くと、
「コミュニケーションの正解を覚える訓練なのかな?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、私たちは「これが絶対に正しい」という答えを押しつけることはしていません。
人によって性格も、得意なことも、苦手なことも違います。
大切なのは、
「自分にとって無理のない方法で、人と関わる選択肢を増やすこと」
です。
「こういう伝え方もある」
「こんな方法なら相談できるかもしれない」
と、自分の中に選択肢を増やしていくことを 生活訓練 の中で目指します。
「人と話すのが苦手」だからこそ練習する意味があります
人とのコミュニケーションが苦手な方の中には、
「失敗するのが怖いから、人と関わらない」
という方法で自分を守ってきた方もいます。
もちろん、それも自分を守るための大切な方法だったのかもしれません。
ただ、人との関わりを避け続けることで、
- 相談できなくなる
- 困ったときに一人で抱えてしまう
- 誤解が生まれやすくなる
- さらに人と関わることが怖くなる
ということもあります。
SSTでは、いきなり難しいコミュニケーションに挑戦するのではなく、安心できる環境の中で少しずつ練習していきます。
「知っている」だけでも、できることが変わる
コミュニケーションで困ったとき、
「どうすればいいのか分からない」
ということがあります。
実は、「知らない」ことそのものが困りごとになっている場合もあります。
例えば、
- 困ったときは誰に相談すればいいのか
- 相手に断るときにはどんな言い方があるのか
- 自分の気持ちを整理するにはどうしたらいいのか
- 人間関係で距離を取る方法には何があるのか
こうしたことを知っているだけでも、困ったときに選べる方法が増えます。
私たちの 生活訓練 では、SSTだけでなく、生活や社会について「知っていること」を増やすことも大切にしています。
練習したことを実際の生活につなげていく
SSTの時間だけ上手にできれば、それで終わりというわけではありません。
大切なのは、実際の生活の中で使えることです。
例えば、
- スタッフに相談してみる
- 他の利用者と話してみる
- 外出先で店員さんに質問してみる
- 自分の希望を伝えてみる
そんな日常の経験も、一つひとつが練習になります。
「前より少し話せた」
「困ったときに相談できた」
という小さな経験を積み重ねることで、自分なりのコミュニケーション方法を見つけていきます。
人との関わりに自信がなくても大丈夫です
「人と話すのが苦手だから、 生活訓練 にも行けない」
そう思っている方もいるかもしれません。
しかし、 生活訓練 は「人付き合いが得意な人が通う場所」ではありません。
むしろ、
- 人との関わりに不安がある
- 集団が苦手
- 自分の気持ちを伝えるのが難しい
- 人間関係で疲れやすい
という方も、自分のペースで経験を積むことができます。
最初から積極的に話す必要はありません。
「まずは見学してみる」
「スタッフと少し話してみる」
というところからでも大丈夫です。
生活訓練 は「できないことを直す場所」ではありません
生活訓練 で大切にしているのは、
「できないことをできるようにする」
だけではありません。
自分の得意なことや苦手なことを知り、
「どうすれば自分らしく生活できるのか」
を一緒に考えることも大切な支援です。
人と話すことが苦手でも構いません。
一人で過ごす時間が必要な方もいます。
大切なのは、自分に合った方法を少しずつ見つけていくことです。
「人と関わるのが苦手」というところから始めてみませんか?
当事業所では、精神障害や発達障害のある方を中心に、SST、MCT、外出プログラム、生活や社会について知識を増やすプログラムなどを行っています。
生活訓練 は、就職だけを目的とした場所ではありません。
人と関わること。
外に出ること。
新しいことを知ること。
自分自身について知ること。
そうした一つひとつの経験を積み重ねながら、地域で自分らしく生活していくための力を一緒に考えていきます。
「人と話すのが苦手だけど、少し変わってみたい」
「日中に通える場所を探している」
「生活訓練が自分に合うか相談してみたい」
そんな方は、まずはお気軽にご相談ください。
ご本人だけでなく、ご家族や相談支援専門員の皆さまからのご相談もお待ちしています。
