2026.02.16(Mon) がんじゅ
相談支援が 就労選択支援 を使うメリット・デメリット|現場で感じている正直なところ
相談支援が 就労選択支援 を使うメリット・デメリット|現場で感じている正直なところ
就労選択支援 が制度化され、少しずつ現場でも使われ始めていますが、
相談支援事業所のみなさまの中には、こんな思いを持たれている方も多いのではないでしょうか。
- 正直、どういう時に使えばいいのか分かりにくい
- 今までの支援で何とか回っている
- 本人に負担が増えないか心配
私たち自身も、事業開始当初は同じような戸惑いを感じていました。
そのうえで、実践を重ねて見えてきたメリットとデメリットを、
包み隠さずお伝えします。
相談支援が 就労選択支援 を使うメリット
① 判断を「一人で抱え込まなくてよくなる」
就労の進路判断は、
相談支援にとって最も責任と迷いが大きい場面のひとつです。
就労選択支援を使うことで、
判断をアセスメントという「共通の材料」に基づいて行えるようになります。
「相談支援の感覚」だけでなく、
作業体験・評価・整理された情報が加わることで、
判断の納得感が高まります。
② 本人の言葉が増える
就労選択支援を利用したケースでは、
本人からこんな言葉が出てくる場面が増えています。
- 「これはできたけど、これはしんどかった」
- 「こういう環境なら続けられそう」
- 「今はまだ早い気がする」
これは、
体験を通して考えるプロセスがあるからこそです。
結果として、
計画相談での説明や合意形成がしやすくなります。
就労選択支援を経験された利用者さんが使う共通のキーワードがあります。
それが「発見」です。
「自分に対する新しい発見があった」と一様に話されています。
この“発見”は、相談支援にとっても重要なワードになっていきます。
③ 関係機関との共通理解がつくりやすい
就労選択支援では、
アセスメント結果を共有し、関係機関と話し合う機会があります。
これにより、
「なんとなくの印象」ではなく、共通の土台で話ができるようになります。
支援の方向性が揃いやすく、
結果として本人の混乱も減ります。
一方で、デメリット・注意点もあります
① 時間がかかる
就労選択支援は、
すぐに結論を出す制度ではありません。
面談、作業体験、整理、説明と、
一定の時間が必要です。
「早く次に進めたい」という状況では、
遠回りに感じられることもあります。
② すべてのケースに向いているわけではない
体調や生活が不安定な時期や、
すでに進路が明確な場合には、
就労選択支援 が適さないこともあります。
「使わない判断」も含めて検討することが重要です。
③ 制度理解が浅いと、本人が不安になる
就労選択支援は、
まだ十分に浸透しているとは言えません。
説明が不十分なまま利用を勧めると、
「何をされるのか分からない」という不安を与えてしまうことがあります。
だからこそ、
相談支援と 就労選択支 援事業所との事前の情報共有が欠かせません。
それでも、迷ったら「一緒に考える」選択肢として
就労選択支援 は、
相談支援の判断を代わりにしてくれる制度ではありません。
しかし、
判断材料を増やし、整理する役割を担ってくれます。
「このケース、どう進めるのがいいだろう」
そんな迷いが生じた時こそ、
就労選択支援 を使う意味があると感じています。
相談支援事業所のみなさまへ
メリットもデメリットも理解したうえで、
選択肢のひとつとして 就労選択支援 を位置づけていただけたら幸いです。
ケース相談や情報共有のみのご連絡も歓迎しています。
「使う・使わない」を一緒に考えるところから、支援は始まります。